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令和4年度団体ベストファイブ戦ご案内 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
期 日:令和4年9月4日(第1日曜日) 場 所:横利根川(ベロ〜旧仕切り網)全員舟釣 参 加 費:1支部5人15,000円(当日本部にて申し受けいたします) 申し込み:日研名簿の申込書に支部名を記入の上、「郵送、FAXあるいはメール」にて8月12日(金)必着 で申し込みの事、舟数に限りがありますので先着順にて申し込みを締切させて頂きます。出場でき ない支部が出た場合は通知致します。早めにお申込み下さい。 尚申し込み後のキャンセルは認めません。 注 意:1チーム選手5名です、各支部とも2チームまでエントリ―可能です。 尚、参加支部多数の場合は22チームを限度とします。 また、支部優先とする為2チームエントリー支部は先着順とします。 申込み先:〒135-0004 東京都江東区森下1-18-7 日本へら鮒釣研究会 企画部長 植原 亨 宛 FAX:03-3846-5113 E-mail:zimukyoku@nikken-web.net 大会本部:中島屋 各支部共全員集合のこと。 舟 宿:各支部とも平野(1名)・中島屋(1名、1名曳舟)・小松屋(1名)・堀井(1名) 範 囲:平野(ベロ〜水道管)・中島屋(水道管〜中島屋赤旗、曳舟者:堀井赤旗〜旧仕切り網先赤旗)・ 小松屋(中島屋赤旗〜小松屋赤旗)・堀井(小松屋赤旗〜堀井赤旗) 集 合:本部 中島屋 午前4時 出 舟:午前5時 各舟宿より出舟、企画部の指示による。 対 象 魚:日研競技規定による、15p以上の全重量。 検量方法:各舟宿の竿頭を100点と定め(中島屋は直接出舟、曳舟それぞれ)、以下釣果に応じた点数を 配分。その合計で順位を決定します。 検量場所:出舟した舟宿にて検量の事。曳舟者のみ旧水郷館にて検量。 検量締切:午後2時・検量後本部中島屋に集合。 【注意】:各出場選手は必ず黄色旗又は黄色腕章を持参のこと。(腕章は当日1個300円で購入できます。) 駐車等各注意事項は、当日本部役員の指示による。 |
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シリーズ「この人に聞く」第93回 こま鳥 山上寛恭氏 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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↑ イタリアの雑誌に「こま鳥」の竿が フェラガモやグッチと並ぶ世界の一流品として紹介された。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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団体トーナメント(中央の部)2回戦主将会議のご案内 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
日 時:令和4年8月19日(金)午後6時30分から 場 所:川口リリア11階会議室 参加者:団体トーナメント1回戦勝った支部の主将 注 意:欠席及び遅刻の場合は不戦敗となりますのでご注意ください。 |
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団体トーナメント(中央の部)1回戦の対戦結果 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
☆令和4年7月10日(第2日曜日) 〇佐原支部(101.60kg)VS 群馬邑楽支部(71.20kg)● 筑波白水湖 〇取手支部(4.56kg)VS 浮藻支部(3.14kg)● 横利根川(平野) ●亀有支部(92.80kg)VS 若竹支部(124.80kg)〇 筑波流源湖 〇東葛支部(4.82kg)VS 大森支部(1.10kg)● 横利根川(小松屋) ●草松支部(137.47kg)VS 彩倶楽部支部(153.27kg)〇 友部湯崎湖 ☆令和4年7月17日(第3日曜日) ●文京支部(41.87kg)VS 鶴瀬支部(92.36kg)〇 大宮武蔵の池 ●松戸支部(6.54kg)VS 青空一竿支部(11.20kg)〇 横利根川(堀井) ●川越支部(29.0kg)VS 巽支部(34.3kg)〇 横利根川(中島屋) ●大泉支部(52.74kg)VS 赤坂支部(95.96kg)〇 野田幸手園 ☆令和4年7月24日(第4日曜日) 〇八街支部(67.70kg)VS 北本支部(65.80kg)● 真嶋園 ●あずま支部VS 浦和支部 ○隼人大池 ●水戸支部(12.20s)VS 三山一竿支部(13.40s)〇 横利根川(中島屋) 〇成増支部(13.80kg)VS 池上支部(10.31kg)● 横利根川(平野) 〇上福岡支部(149.50kg)VS 結城支部(117.40kg)● 筑波白水湖 |
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個人ベストテン予選通過者 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
◎筑波流源湖(8名) 令和4年6月4日(土) 佐竹 喜仁(彩倶楽部) 磯貝 一彦(一般) 塚越 明夫(一般) 中島 亨(個人会員) 高橋 郁夫(長岡) 高柳 光雄(個人会員) 近藤 弘(一般) 大久保 隆司(青空一竿) ◎筑波白水湖(5名) 令和4年6月5日(日) 阿川 愼治(巽) 山崎 健司(個人会員) 飯山 睦人(彩倶楽部) 野村 崇(個人会員) 内田 はるか(蕨) ◎真嶋園(5名) 令和4年6月12日(日) 坂巻 茂夫(東葛) 森杉 保幸(東葛) 松本 茂(若竹) 池本 一幸(一般) 外山 雄大(彩倶楽部) ◎隼人大池(5名) 令和4年6月12日(日) 川村 寿行(若竹) 佐々木 吉光(一般) 静野 圭一(一般) 野市 哲也(一般) 宮本 聖一(一般) ◎友部湯崎湖(8名) 令和4年6月19日(日) 田上 智(一般) 佐々木 大樹(一般) 佐賀 真一(一般) 石川 仁(岩井) 原 悟志(一般) 飯田 賢汰(一般) 森嶋 由晴(巽) 秋葉 恍諒(一般) ◎武蔵の池(3名) 令和4年6月19日(日) 大沢 健一(三山一竿) 高橋 淳(三山一竿) 池部 良一(草松) ◎決勝戦 令和4年10月10日(祝) 野田幸手園(竹桟橋貸切)集合時間:午前5:00 会費:4,000円 参加資格取得者は9月26日(月)までに本部事務局に申し込んでください。 |
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シリーズ「この人に聞く」第91回 生態学の権威 池田清彦先生 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() TV番組「池の水ぜんぶ抜く」において、へら鮒は「国内外来種」の汚名を着せられ、駆除の対象となっている。当然「日研は何故強く反論しないのか」の声を頂いてきた。此れに対し、現執行部は「池に生息する生き物は池の所有者・管理者に帰属する。外来種の認定や駆除は問題の本質でなく、池の所有者・管理者の処分権に拠る。彼らが駆除に同意すれば外部から口を挟むことは難しい。原理主義的生態学者の戯言は放置する」との見解をとってきた。 とはいえ、我らのへら鮒が駆除の対象とされるのは納得がいかない。どのようにして「国内外来種」という言葉が生まれ、「国内外来種を駆除」という発想に至ったのかも知りたい。日本釣振興会の評議員を勤め(遠藤理事長も釣り人団体を代表する評議員)、「ウソとマコトの自然学」「自粛バカ」「初歩から学ぶ生物学」など多くの著書を世に送り、TVでも活躍する生態学の権威、池田清彦先生(理学博士、早稲田大学名誉教授、山梨大学名誉教授)にお話を伺います。(聞き手:理事長・遠藤克己、広報部・吉本亜土)。 本誌 お忙しい中、ありがとうございます。お話を伺うのを楽しみにしていました。まず、先生のお生まれは? 池田 昭和22年、東京都葛飾区で生まれ、小学校に上がる前に足立区の梅島へ引っ越しました。今でこそ宅地になっちゃったけど、当時は自然が豊かでした。田圃の水を温めるための溜池が沢山あり、フナ、タナゴ、ナマズ、雷魚を釣ったり四つ手網で獲ったりしていた。冬に水中眼鏡を着けて、コイを手づかみすることもあった。もちろん虫も追いかけ、今でも昆虫採集は好きです。 本誌 専門分野についてお教えください。 池田 「構造主義生物学」と呼ばれるシステム論です。生物は遺伝子の変化だけで進化するわけでなく、遺伝子を動かすシステムが大切。それが変わると、生物も変わる。1980年代から訴え続け、最近ようやくメジャーな生態学者も認めるようになりました。 本誌 具体的な例をお教えください。 池田 鯨とカバは系統的に近い存在。鯨は牛や豚より「カバに近縁」と云えるでしょう。遺伝子を動かすシステムが変わり、足を作る遺伝子を抑えて別のことを始めた、すなわちヒレを持つようになったのです。 本誌 遺伝子を働かせるシステムが生物の発展や衰退を支配しているのですね。 池田 大きな進化ではそうです。ただミクロな進化では、突然変異や交雑など遺伝子の変化も進化原因として重要。人間だって、アフリカに生まれたサピエンスがユーラシアへ移動し、そこにいたネアンデルタール人と混血して発展したとされています。云わば、アフリカに残ったホモサピエンス以外の現生人類は遺伝子汚染の産物。アフリカを出たサピエンスのうち、純血を守ったものは滅び、混血した人たちだけが生き残ったのです。日本人だって元は外来種で、あちこちからやって来た人たちのハイブリッド。遺伝子汚染などという言葉で交雑を排撃するのはおろかの極みです。 本誌 外来種への排撃、ナチスの優生思想にもつながりますね。 池田 保全生態学と呼ばれる、種の絶滅や人間社会への影響を重視するグループがあり、彼等は最初から交雑や外来種に対して偏見を持っている。元来生態学は世間の注目を集めにくいし、お金も出ないでしょ。そこで、連中は外来種に目をつけた。外来種を悪者にすれば研究費を引き出せるからです。地球の歴史を振り返れば、地球の温暖化や寒冷化は当たり前の変動であるにも関わらず、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change、気候変動に関する国際評議会)が地球温暖化を人為による悪と決めつけ、研究費を手に入れるのと同じ手法。 本誌 本当に危険なのは地球の寒冷化と聞きます。 池田 そう、温暖化すれば作物の生産量が増えるので、寒冷化よりはるかにましです。それに実は、温暖化しているかどうかも定かではない。今年も左程暑くなかったでしょ。 本誌 9月に残暑が来るかと思ったら、いきなり涼しくなりました。 池田 彼等に反省はありません。その結果が電気自動車とソーラーパネル。EUが強く地球温暖化の危機を唱えているのも…彼等の金儲けにつながるから。 本誌 そう考えると、納得する部分が多いです。 池田 CO2の排出は温暖化にとってさしたる問題ではないので、石油や石炭を見捨てるべきではありません。原発に比べれば火力発電は遥かに安全です。一方、ソーラーパネルは10年経ったら瓦礫の山でしょう。風力発電の風車も取り外すのは大変。作る時、撤去する時、共に大変なエネルギーが掛かります。山を削り木を切って造ったソーラーパネルを収支決算すれば、CO2を減らせるというのはウソだと思う。電気自動車も作る時のエネルギーを考えると果たして如何か。 本誌 ソーラーパネルは景観にとっても大敵です。 池田 石油や石炭や天然ガスが主たるエネルギー源では、中東やアメリカやロシアやオーストラリアしか儲からない。「EUにも稼がせろ」が本音でしょう。規模は小さいけれど、外来種にも似たところがあります。 さして重要でもないことをあたかも大問題だと言いたて、外来種を悪者にする専門誌を作って論文を発表し、ポストを得ようとしている。 本誌 正に曲学阿世ですね。 池田 外来種は個体数の変動が激しいので派手な論文が書きやすく、加えて生態系に与える影響を煽ればマスコミが食いつく。すなわち食えるようになった。これが真相。 本誌 なるほど!そう考えると腑に落ちます。 池田 昆虫の分類やっても、なかなか研究費は下りない。けれど外来種を駆除する方法とか考えれば、文科省や環境省から予算が得やすい。テレビにも出られる。比較的スムースに階段を上がれる。そのためには大義名分が欠かせない。だから最初から「外来種を駆除しないと日本の生態系が大変なことになる」との立場が前提になっている。地球温暖化と同じ構図です。 本誌 国内外来種という言葉、日本の学会で市民権を得ているのですか? 池田 最近になって其の手の学者が考えた。昔は帰化植物という呼び名があったでしょ。 本誌 クローバーが代表的ですね。トマトもジャガイモも元々は日本になかった。 池田 けれど、帰化植物では悪者の感じがしないから外来種。国内で原産地を越えて広がるのが国内外来種。 本誌 外来種=撲滅対象ではキリがありません。 池田 そう、マジョリティの役に立つもの、大きなお金になるものには外来種のレッテルを張らない。農協や漁協を敵に回すわけにもいかない。 本誌 だから、ヤマメやアユの放流は非難しない。 池田 漁業組合があるから触らないのです。琵琶湖から全国へ放流されるアユは、間違いなく国内外来種です。彼等にとって遺伝子汚染、生態系破壊のはずだけど、漁業組合を相手にするのは大変だから知らない顔をしている。 本誌 だからへら鮒やコイを…。 池田 そう「相手を選んでいる」と言えなくもありません。へら鮒やコイを生活の糧としている人は少ないから。 本誌 口惜しいけど分かります。確かに「池の水ぜんぶ抜く」は漁協や自治体が放流している池を狙わない。 池田 マスメディアや学者にとって都合良い場所を選んで行っている。そう思えます。 本誌 ところで、改めて伺います。外来種や国内外来種が定着すると困ることがあるのでしょうか? 池田 オオサンショウウオが例に挙げられるかな。京都の賀茂川には日本のオオサンショウウオと、誰かが放した中国産のオオサンショウウオが居て、そのハイブリッド(雑種)が生まれている。誰も困らない。けれど、雑種を捕まえるとプールで飼い殺し。自然の中では交雑が進むのが当たり前。自然の中へ出したところで、日本と中国のオオサンショウウオは生態的地位が同じなので、日本の生態系が影響受けるわけではないのにね。 本誌 東京湾で絶滅し、九州で生き残っているアオギスを東京湾へ放流しようとしたところ…「もし東京湾で生き残っていたら遺伝子の交雑が起こり、東京湾の純系が絶えてしまう」と反対の声が上がり、取りやめになったことを思い出します。 池田 その一方、日本で絶滅したトキやコウノトリは中国産を放して復活させた。北アルプスの雷鳥を中央アルプスで繁殖させる復活作戦も進行中。 本誌 観光や経済につながれば、遺伝子は関係ない。 池田 そのとおり。いい加減、ご都合主義と呼ぶ他ありません。イリオモテヤマネコも、大切と思えば、親筋にあたるベンガルヤマネコを今から放しておけば宜しい。交雑で遺伝的多様性が高まり、絶滅に備えることができます。 本誌 渡来から何年経てば、外来種と呼ばれなくなるのでしょう? 池田 モンシロチョウは恐らく江戸時代以前に、コスモスは明治時代初期に入ってきた。今、誰も外来種と呼ばないでしょ。ブラックバスも芦ノ湖に放流されたのが大正末期だから、100年ほど経っている。 本誌 けれど、バスは未だ時間が掛かりそうですね。 池田 外来種が入り、在来種が其れに対応できないと、始めの内は無茶苦茶増えたりする。やがて日本の生態系に取り込まれて安定する。其の一例がアメリカシロヒトリ。 本誌 桜を丸坊主にしてしまう毛虫ですね。 池田 一時は大騒ぎしたけど、今は全く話題になりません。人が退治したわけではなく、シジュウカラが食べ方を覚えたから。 本誌 え! 池田 アメリカシロヒトリは天幕のような巣を作って昼は中に籠り、夜になるとぞろぞろ出て桜の葉を食べる。或る時、何かに追いかけられたシジュウカラが逃げまどい、その天幕に飛び込んだ。すると至る所エサだらけ!大喜びで巣の中の毛虫を食べ、やがて周りのシジュウカラも真似して食べはじめ、それでアメリカシロヒトリは減っていった。そう考えられています。 本誌 初めて知りました。 池田 生態系は「外来種だけの繁栄を許さない」ように出来ています。なにより、多くの生物は新しい世界へ入った途端、絶滅してしまう。空いている生態的地位に入ってきたのが爆発的に増え、徐々に在来の生態系に組み込まれていく。 本誌 ブラックバスは組み込まれ中なのですね。 池田 しかし、なかなか組み込まれない奴もいる。其の一例がアメリカザリガニ。田圃の畔に穴を掘って住むような在来種がいなかった。水が干上がっても死なない。だから爆発的に増えたのです。池の水を抜いても生きてるから、「池の水ぜんぶ抜く」をやると…アメリカザリガニだけ増えるのではないかなあ。アメリカザリガニは最悪の外来種だと思うけど、ブラックバスほど話題にならないね。 本誌 最近「食用として人気のため、中国では増加が抑えられている」とのニュースを読みました。 池田 そう、食べれば美味しい。綺麗な水で1週間とか10日間飼って、泥を抜けばよい。私が一時住んでいた豪州でもアメリカザリガニに近縁の種が「ヤビー」と呼ばれて人気の食材でした。アメリカザリガニもブラックバスも食えば美味いですよ。因みにブラックバスはアメリカザリガニが好物なので、ブラックバスがいるところではアメリカザリガニはそれほど増えない。 本誌 ミドリガメの親、ミシシッピアカミミガメも問題ですね。 池田 在来のイシガメやクサガメ(最近これも外来種と言われている)より強く、獰猛だった。今やカメの7〜8割はアカミミガメ。在来種の卵とかを食べちゃったのではないかなあ。 本誌 ブルーギルも大変でしょ。 池田 不味い。小骨が多くて食べにくい。だから獲る人もいない。 本誌 一碧湖に放流記念碑が立ってました。 池田 繁殖力が強いうえ、日本に獰猛な捕食魚がいなかったので増えた。ブルも何処かで落ち着くと思うけど、しぶといねえ。とはいえ、生態系にそれほど悪い影響がなければ「多様性が増えた」と考えるべきでしょう。中禅寺湖もブラウントラウトはじめ外来種の湖だけど、釣れば楽しい。駆除を唱える人もいない。 本誌 正にご都合主義の極み。 池田 本当なら遺伝子の交雑など大した問題ではありません。けれど、純血種や元々棲んでいた生き物以外認めず、ハイブリッド(雑種)を排撃すれば、コントロールを通じて金が入る。 本誌 正義に見えるから、余計タチが悪い。 池田 純血に拘り続ければ、環境が激変した時に絶滅する可能性がある。遺伝子汚染は、言い換えれば「自分たちとは異なる遺伝子の到来」。交雑した子孫は環境変動に強い。サピエンスがネアンデルタールと交配したのと同じで…その時は「あとで有利になる」と思わず無意識だったろうけど、結果は吉と出ました。 本誌 賀茂川のオオサンショウウオは? 池田 同じ種と思って交配したはず。見た目も日本人がアメリカ人と結婚するより近いでしょ。異なる遺伝子を取り入れることは大切。そのため、異性にときめくフェロモンは遺伝的に遠い人から発せられるフェロモンで…自分から遠い遺伝子に魅力を感じるのです。だから、娘は父親に性的魅力を感じない、兄弟にも感じない。これは遺伝的多様性を増やして絶滅を免れる知恵なのです。 本誌 それでも、遺伝子の交雑を恐れる人たちがいる。 池田 種の保全を考えれば、遺伝的多様性が高い方が有利なのだけれどもね。生きている生物は進化するのに、文化財と同じように「いつまでも同じ状態で保全したい」というのは妄想ですよ。 本誌 神学論争みたいですね。 池田 事故で湧水が枯れた細流から、そこに棲むアブラハヤの絶滅を回避するため、2キロ離れた近くの沢に移動させ、湧水が復活した時に元に戻したら、「交雑が起こるより絶滅させた方がいい」と原理主義者に言われた…とアブラハヤを助けた岸由二が呆れてたな。「ネアンデルタール人と交雑しないで純血を守ったサピエンスは絶滅したんだよ。あんたが存在するのは交雑のおかげなんだよ。何もわかっちゃいねえな」と俺なら言ってやるけどね。 本誌 驚きました。 池田 彼等にとっては、生物の命より自分の原理の方が大切。その一方で、「魚の命を守るために日本から釣りをなくしたい」と言ったり、「虫の命を守るために昆虫採集禁止」と主張したりしている。本当は、偽りの正義を盾に「人の楽しみを邪魔するのが楽しい」のだろうけれどね。 本誌 タリバンみたいな連中ですね。 池田 そう、自分たちが正しいと思うことを全ての人に押し付ける。そして、池の水を抜いて外来種を駆除しても、その先は考えていない。 本誌 彼等が得るもの、目指すものは何でしょう。 池田 最初に話したように、ポスト、名誉、お金。だいたい学会で名を上げようとする人は、若い頃からTVなどに出ません。TVに出る喜び、名を売る満足感が其れを上回るのかな。なにより、無闇とかいぼりすることが間違っている。 本誌 そうなのですか! 池田 「池を干すにも意味がある」こともあるのです。それは「塩害や富栄養化を防ぐ」こと。勝手に乾くと池の底に塩分や栄養分が溜まる。メソポタミア文明は塩害で滅んだ。水を一気に抜けば底に塩分や栄養分が溜まらない。 本誌 NHKの新日本風土記「淡路島」では、瀬戸内海の栄養分を増やすため、かいぼりして池の水を海に流してました。 池田 そう、生態系にとって意味のあるかいぼりはすれば宜しい。 本誌 かいぼりという言葉が再び出たところで、私たちは、へら鮒を国内外来種として駆除する「池の水ぜんぶ抜く」に、どのように対処すれば良いのでしょう。TVに出てくる学者に公開質問状を送れば、効果ありますか? 池田 握り潰すだけかな。たぶん何も返ってこない。それでも、言いたいことを伝えることに意味はあるでしょう。 本誌 ありがとうございます。今日お話を伺い、自然を見る目が少し磨かれた気がします。池田先生も自然を護るため、生物学の発展のため、益々ご活躍ください。 この記事が掲載された日研ニュース608号を「池の水ぜんぶ抜く」の関係者にお送りしました。 生態系およびへら鮒について考える機会となってくれれば、嬉しく思います。 |
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令和4年(第51期)放流協賛金(放流バッジ)のお願い | |||||||||||||||||||||||||||||||||
今年度は、10月10日(日)の北海道地区を皮切りに、12月19日(日)の朝日池まで、全放協分9,761kg、全放協委託分41,926kg、日研分3,567kg、日研委託分8,192kgの合計63,446kgを全国の湖沼および管理釣り場に放流します。 なお、放流バッジ郵送時に協賛金の振込口座を指定した用紙を同封しますので、放流バッジが手元に届いてからの振込をお願いします。 放流協賛金(放流バッジ)1個:1500円 申込先:全日本へら鮒放流協議会 〒135-0004 東京都江東区森下1−18−7 日修ビル2F TEL:03-3846-5077 FAX:03-3846-5113 E-mail:zimukyoku@nikken-web.net 必要記載事項:氏名、郵便番号、住所、電話番号(携帯)、必要個数 |
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シリーズ「この人に聞く」第88回 戸面原ボートセンター 相沢 裕之 氏 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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シリーズ「この人に聞く」第87回 三島湖舟宿組合組合長 石井 時保 氏 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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本誌 一方、舟宿は2年続けて小べらの放流を続けてくれている。 石井 そう、養魚場の人も「1年あればどんどん育ちますよ」と言ってます。 本誌 現在、エサ打ちすると水面でヤマベが盛んに跳ねる。理事長の遠藤が「ブラックバスはエサとなる水生動物との共存関係で生息数が決まる宿命を負っている」「バスの資源量(生息数)は安定期に入った」と言っているとおり、三島湖においても共存可能な環境が生まれつつあるのでしょう。自信を持って放流を続けてください。小べらが残って育つことを願ってやみません。 石井 小べらの放流について理解くださり嬉しく思います。ただ…正直なところ、今後のへら鮒放流はゼロにはならないだろうけど「お客の動向に掛かっている」面がある。 本誌 分かります。売上を期待できないところに投資はできません。私たちも「釣れないから行かない」ではなく「釣れるようにするため行こう」が大切。とはいえ、放流してない割には釣れますねえ。最近の釣況を見ても、5月27日、イーグルへら鮒会の優勝は豚小屋で41枚32.1キロ。6月1日も竿頭は鳥小屋で74枚。3年間300キロで、此の数字はスゴイ! 石井 但し、今は上下の差が激しいかな。百戦錬磨のへらが多いため、平均して10キロ20キロは釣れない。食いが悪かったり、日曜日に並んだりすると苦戦します。 本誌 そう仰いますが、今日も12杯並んだ豚小屋、コーラ感嘆とオカメのセットで10時半までに良型中心に15枚釣れた。その前5杯の入釣だった時は、同じ10時半までに26枚。三島湖は底力があります。 石井 ありがとうございます。とはいえ、ワカサギを見ていると、放流量と釣果は明らかに直結している。諏訪湖から1箱に100万粒入った卵を買ってくるのですが、10年前の30箱3000万粒の時は一人あたり200〜800匹と釣れていた。それを10箱1000万粒に落とすと釣れない。 本誌 生態系が安定したとはいえ、バスがどれだけ食べるか、ワカサギがどれだけ残るかなのですね。 石井 バスが入る前は放流しなくてもワカサギが釣れました。しかし、三島湖にバスを放流した記録はないのですよ。 本誌 昔は秘密放流とか言われたけど、最近の研究では「鳥が水草と一緒に魚の卵を食べる。鳥は飛んでいった先の湖沼に糞をする。消化を免れた卵が其処で孵化する」形で魚の棲息範囲は広がるそうです。そして、現在の三島湖はバス釣りに支えられている。 3 バス釣りへの転換 石井 そう、石井があるのはバス釣りのおかげ。先ほどお話したとおり、此処はポイント的に不利でしょ。石井には数より型を求める人が多く、Cロープの底釣りは大きいのが釣れると人気だけど、其処も夏には丘になっちゃう。 本誌 へら鮒は下流の深場へ落ちてしまいます。 石井 そのため最盛期の頃も、他の舟宿で舟が取れなかった会と昔馴染みのお客に支えられていました。それが、釣り会の減少と高齢化で殆ど来なくなってしまった。 本誌 企業努力の範囲を超えていますね。 石井 今年に入って石井を使ってくれた会は、ドボ健さんのいる日研文京をはじめ3つだけ。 本誌 驚きました。それは辛い。 石井 フリーの個人も高齢化とコロナで来ません。野釣りの衰退を感じずにはいられない。若い人は何処へ行っているのですか?管理池? 本誌 管理池の方が明らかに客層は若い。そして「フラシを持っていない人さえいる」と聞きます。 石井 管理池の魅力は何でしょう? 本誌 私が考えるに…まず、管理池は費用的にも時間的にも野釣りより手軽。8〜9尺1本で一年中ウドンセットという人もいるそうです。そして、野釣りは一場所二場所の面があるけど、管理池は腕の勝負になる。私は「マグレのある野釣りが好き」だけど「直ぐに浮子の動く+場所が悪かったの言い訳が効かない+勝負の緊張感に満ちた管理池が好き」という人も多いでしょう。なにより、管理池にはメーカー主催のトーナメントがあります。毎月の例会を積み重ねて年間優勝しても、残念ながら昔ほどの評価はない。しかし、トーナメントで勝てば雑誌に大きく取り上げられる。その魅力は大きいと思います。 石井 なるほど。 本誌 ところが、トーナメントがへら鮒釣りの裾野を広げたかというと…私はドウカナと思うのですよ。トーナメントに熱中してるのは200〜300人程度と云われています。しかも上位を争う人は限られている。その一方で野釣りから若い人を遠ざけたとなると、期待する程の効果が果たしてあったのか。何処の舟宿でもお客の高齢化は深刻です。 石井 なるほど。 本誌 メーカー主催の三島湖大会に何百人と集まり、優勝者が雑誌で大きく取り上げられたら…と思うことがあります。事故のリスク、参加者の管理など様々な問題はあるけれど、何処かのメーカーが大野釣り大会を企画してくれないものか、優勝者が最高の栄誉に包まれないものか。私の願いです。ところで、石井さんはへら鮒釣りの減少とバス釣りの人気にどのように対応されたのですか? 石井 バス釣りは徐々に増えていきました。 本誌 最初は勝手に入ってきたのですよね。 石井 そうです。車が降りられる長倉台などから、フローターやバスボートで入ってきた。 本誌 追い出したりはしなかったのですか? 石井 勝手に舟を入れるのは三島ダムの禁止事項かもしれない。但し、それはダム管理者の千葉県が追い出すべきで、車が降りられないよう柵を作ったりするのが本筋でしょう。 本誌 分かります。 石井 千葉県との協定書を見ても、舟宿による湖面管理はゴミ収集などに留まり、バスボートに退去を求めることまでは含まれていません。夜中にバスボートを浮かべてる人を見つけ、警察呼んで注意したことがあるけど、これはあくまで危ないから。夜中に石井の桟橋で釣ってる人が居て、出て行ってもらったことがあるけど、これもあくまで危険+不法侵入だから。バスボートに対しては黙認の状態が続きました。 本誌 そしてバス釣りを正式解禁。 石井 4年前の平成29年11月17日、三島湖はバサーへの舟の貸し出しを始めました。 本誌 当時を振り返って如何ですか? 石井 実は、私の父は「お客が減ってるし廃業かなあ」「私が死んだら廃業かなあ」と言ってました。そして、父が世を去った平成29年、廃業を考えた。 本誌 私「石井廃業」の情報を聞いて驚きました。 石井 そう、へら鮒のお客は全く来ないし、平成29年を最後に店を閉めるつもりだったのです。しかし、バス解禁となり「ちょっとだけやってみようかな」と思った。 本誌 その結果は? 石井 当たりました。 本誌 良かった!私は「舟宿が釣り場を守ってくれている」「舟宿がなくなれば釣り場が消える」と思ってます。バスのおかげで三島湖のへら鮒釣りが続く。舟宿の英断に感謝する他ありません。そして、現状は如何ですか? 4 バスボートの繁盛 石井 最も大きかったのは、石井の悩み「ポイント面での不利」を克服できたことでしょう。 本誌 なるほど、エレキで動くバスボートは移動が自由自在! 石井 そう、バス釣りならサービスの面でお客を呼ぶことが出来るのです。例えば、バサー=若い人と思うでしょうが、決してそんなことはありません。石井に来るバサーの最高齢者は75歳。20〜30代ならともかく、40〜50代になると1個25キロのバッテリーを運ぶのは大変。 本誌 私も桟橋で持ってみましたが、あれを車から運ぶのはキツイ。 石井 昔は店から桟橋までの階段が急で、それが辛くてお客が離れた。バッテリーについて、水平運びならともかく、上へ下へ運ぶとなると苦情が出るのです。一度来てオシマイの人も少なくなかった。 本誌 その階段を改善したのですね。 石井 そうです。なだらかなスロープにして、重い荷物を運ぶリフトもつけたら、三島湖での評判が急上昇し…お客がやってきたのです。昔は4〜5艇だったのが、毎日15〜20艇出るようになった。バスは投資の甲斐があります。 本誌 となると、現在石井の売上の多くはバス釣り。 石井 殆どと云って良いでしょう。 本誌 おお、殆どですか! 石井 加えて、へら鮒釣りは放流バッジの割引があるから2千5百円。一方、バスボートは一人乗り3千円、2人乗り4千円、3人乗りは5千円。その半分に湖面を移動するためのエレキも貸しているから…一人乗りに足で動かすフットコンエレキ1機(3千円)とバッテリー2個(2千円)をつければ8千円。パワーのある高性能エレキ(5千円)なら1万円。 本誌 驚きました。へら鮒釣り4杯分! 石井 バサーは8千円や1万円を許容してくれます。三島湖は各舟宿ともバスボートを20艇に抑えていて、石井も同じく20艇ですが…その半分にはエレキとバッテリーがついている。「竿さえ持ってくれば釣れます」が石井のアピールポイント。おかげで蘇りました。 本誌 良かったです!舟宿で景気良い話を聞くことが減っているので、殊に嬉しく思います。とはいえ、投資は大変だったでしょう。 石井 安くありません。殊に高性能エレキなら新品で30万円を超える。 本誌 え! 石井 だから借りてくれるのでしょう。そして、舟宿が通常持っているレンタルエレキはパワーが弱くて遅いため、高性能エレキに人気が集まる。将来的には増やしていきたいと考えています。 本誌 今日は初めて聞く話ばかりです。三島湖の各舟宿が20艇に抑えているのも、経営判断からですか? 石井 そのとおり。ボートを増やすと、バスがスレて釣れなくなる。そしてお客が離れていく。三島湖はそうなりたくありません。 本誌 バスは大型を狙うのですよね。 石井 そうです。へらは数釣れて当たり前だけど、バサーは大きいのが1本釣れればよい。さすがに60オーバーは滅多になく、石井でも解禁以来1〜2本しか出ていません。50pが基準。「50オーバーが1本来れば嬉しい」のがバス釣りです。 本誌 そうなのですか!へらを釣ってると、ボートの下に大型バスが居るのは珍しくないどころか毎度のこと。こぼれエサを求めて小魚が寄り、小魚を求めて大型バスが寄るのでしょう。私、バサーとおしゃべりするのが好きで…必ず「此処に投げてごらんなさい」と声を掛ける。高確率どころか大概一発で釣れて、大いに喜ばれます。 石井 そう、釣れるんです。ところが上級者やプロはそれをやらない。 本誌 え! 石井 それは「へらパターン」と呼ばれる。へらの釣り人と仲良くしてボートの近くで50p釣っても、尊敬されない。 本誌 初めて知りました。とても喜んでくれて、我がことのように嬉しいけど。 石井 へらのボートが15時頃上がった後に投げても釣れる。寄ってる桟橋の陰に投げても釣れる。初めての人が其れでバス釣りを好きになってくれるのは大いに結構ですが…本当のバサーは嫌う。何もない場所で釣ってくるのが名誉なんです。 本誌 奥深い世界ですね。さて、バスは放流できません。三島湖はどうやって其の資源を守り育てているのですか? 石井 自然繁殖に期待する他ありません。そのため、大切なバスが傷まぬよう、釣った魚をエアポンプを付けた水箱に入れて桟橋へ持ってくる「ライブウエル」は禁止。アメリカのトーナメントとか、優勝者が大きなバスを高々と掲げるでしょ。あれはダメ。釣果の記録は現場での写真に限ってます。 本誌 へら鮒の現場検量以上ですね。 石井 但し、三島湖は産卵時期から水が減っていくのが辛い。桟橋周辺に産んでくれれば良いけど、岸辺に産卵すれば卵が干上がってしまう。 本誌 もっともです。 石井 バスの稚魚が沢山泳いでいるので、まあ繁殖率は高いみたいですが、ワカサギとかの大量放流で資源を維持する必要があるでしょう。三島湖は冬場の釣りがないので、ワカサギが有効かもしれません。 5 へら鮒釣りとの共存 本誌 バスの売上げが伸びて舟宿の健全経営が続けば、へら鮒釣りの維持にも役立つ。バス釣りの隆盛に感謝です。 石井 もちろん、へら鮒釣りを軽視しているわけではありませんよ。三島湖にとっては同じく大切なお客。「工事終了後、放流量を前の4〜5トンには戻したい」と考えています。 本誌 ありがとうございます。 石井 但し、高齢化の中でどれほどの人がへら鮒釣りに来てくれるかは大切。 本誌 よく分かります。 石井 例会が減った現在、50代60代までの個人に三島湖へ来ていただくにはドウスレバ良いか。共に考えなくてはいけません。 本誌 本当は例会を行う釣り会が大事ですね。小山圭造さんも「例会は10人が10人じゃない。試釣に来る。雨が降っても例会は来る」と仰ってる。だからこそ、例会の集まりでもある日研は大切。 石井 けれど若い人の例会離れと云われ、野釣りの例会はどんどん減ってるでしょ。 本誌 「人間関係、上下関係に縛られるのがイヤ」と云いますね。とはいえ、例会で友人と仲良く競い、共に歳を重ねていくのは楽しい。私も赤坂支部で42年目。殆ど人生と一緒です。互いに礼儀正しく、丁寧な言葉で接していれば、釣り会ほど楽しいものはありません。簡単にイヤと言ってしまうのは…あまりにモッタイナイ。一方、バサーは個人が多いのでしょ。 石井 石井がバス釣りを始めてから、来てくださったお客の累計は4年間で5千人。 本誌 え! 石井 もちろん1回の人も常連になった人もいますが5千人。バスは新規のお客が多いのです。 本誌 そう云えば、ボートを予約できる石井のホームページは立派ですね。 石井 一人では対応できないため、ボートの電話予約は受けていません。全てネットを通じて行い、当日0時まで予約可能。 本誌 驚きました。 石井 建築の仕事でパソコンに慣れていたので、ネットを通じた予約方法を学び、基盤となるソフトを探してボート向きに改良しました。リアルタイムで予約すると枠が埋まり、満杯になれば満艇と出る。こんな舟宿は他にないでしょう。 本誌 素晴らしい!ポイントの不利を「機器の充実と顧客サービス」で補ったのですね。さて、今後の抱負は? 石井 へらもバスも三島湖にとって宝。共に大勢の釣り人が楽しんでくれることを願っています。 本誌 へら鮒釣りの維持のためにも、バス釣りの繁盛が続きますよう。なにより「ニワトリタマゴ」ではないけれど、へら鮒の放流に目を向けていただくべく、私も三島湖へ足を運ぶよう心がけます。新しい組合長としてご活躍ください。此れからも宜しくお願い申し上げます。 |
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「静岡県における放流バッジの価格について」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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「国内外来種だから駆除して良い」には全く法的根拠がありません 日研理事長・遠藤 克己、同広報部長・吉本 亜土 |
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シリーズ「この人に聞く」第85回 中島屋 斉藤 輝雄 氏 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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斉藤 そう、あの高さがあると護岸は上がれません。 本誌 ボートだって、水中から船べりに手を掛けて上がるのは難しいでしょう。だからこそ、助けてもらうまでの時間稼ぎとしてライフジャケットは絶対必要。私、声は枯れちゃうので、必ず呼子(ホイッスル)を持ってます。映画「タイタニック」の女の子も最後、呼子のおかげで助かったでしょ。 斉藤 ダウンジャケットも、空気が入ってるから暫くは浮いてると思うけど。 本誌 やがて水が浸みたら、余計に重くなるでしょう。いよいよ上がれない。横利根なら誰かが助けてくれる可能性が高いけど、寒い時期、三島湖や豊英湖などの奥、誰もいない場所で釣るのは危険だと思います。さて、昭和40年代の混雑…源義経の八艘飛びみたいに、水上を舟から舟へ移動できそうな写真が有名ですが、中島屋は如何でしたか? 斉藤 日曜日など、近所のおばさん2人に手伝ってもらい、朝ご飯と昼の弁当用に、お米を2斗(36リットル、約30キロ)炊いてました。夜中に着いた釣りバスから降りた人が朝ご飯を食べ、昼の弁当を持って出舟していく。寝るヒマなどありません。殆ど徹夜でした。 本誌 2斗ですか!オカズは? 斉藤 朝ごはんは海苔、玉子、納豆、お新香に味噌汁。今と同じですね。昼の弁当は、持ちが良いので塩ジャケ。 本誌 商売繁盛とはいえ大変でしたね。出舟時間が決まったのは何時頃ですか? 斉藤 昭和40年代の後半じゃないかと思います。 本誌 当時、中島屋の舟の数は? 斉藤 自前の舟が100杯ちょっと。冬場は与田浦のはなわから30杯借りてきて130杯。逆に春先は与田浦が忙しくなるので、中島屋からはなわに舟を貸していました。 本誌 はなわ。関べらの和田敬造会長が応援した舟宿ですね。ところで当時、横利根全体で舟宿は幾つあったのですか? 斉藤 下流から平野、中島屋、小松屋、寺島、利根食堂、堀井、黒田、西代のT字路のところに根本、西代屋(へら鮒社の創業者、根本良一氏の実家)、水郷館、高橋、サトー、一竿、柳町。 本誌 二七屋とあづまは? 斉藤 2軒は其の後に生まれました。他に小松屋の対岸に、組合には入ってないけれど舟を貸していた岩井があった。中島屋以外は左程の舟数ではなかったため、全体では500杯程だったでしょう。 本誌 現在の4倍ですね。宿泊は? 斉藤 旅館業の許可を取っていたのは中島屋と小松屋。但し、部屋がある所は懇意にしている釣客を民宿のように泊めていた。近所の農家も泊めてました。 本誌 貸舟と宿泊、大賑わいだったことが分かります。それが今…秋季大会翌日の11月9日(月)、小松屋から出舟して小松屋上流の最初の鉄ピン、すなわち前日の優勝ポイントを目指したら、釣客は私一人。他に中島屋から関べらの人が出ていて、合わせて二人。平日とはいえ、放流日翌々日で浮子は動きっぱなし。楽しい釣りが出来ることが分かっているのに二人。胸が痛みます。 斉藤 そう、平日は誰も来ない日もある。 本誌 水棹が苦手という人が増えているのでしょうか?後ろに綺麗にハの字にとめるのは無理でも、地底の軟らかい舟の前に刺せば、私でもなんとかなるのに…。それでいて、陸釣は賑わっている。 斉藤 陸釣の人たちは舟に乗りません。 本誌 そう、大会や例会でお世話になっているので、横利根へ行ったら「舟に乗る」のがマナーだと思ってます。 斉藤 ありがとうございます。確かに、舟宿が交代で陸釣の人から放流協賛金300円を集めているけど、日研の人は見かけない。「この人ウチから出たことある」という人も見かけない。舟と陸では世界が違うような気がする。 本誌 気を遣ってるのは私一人じゃないんだ。 斉藤 護岸が出来てからへら鮒釣りを始めた。そんな人も多いような気がします。毎日来る人も珍しくありません。 本誌 なるほど。年金生活の楽しみに「横利根で陸釣」の人も多いのですね。そうなると、2千円の舟代でも確かに負担を感じるでしょう。とはいえ、中には支払いに抵抗する人もいて…大変と伺っています。 斉藤 国交省に「川の鉄ピンを抜くべし、ロープを外すべし」と訴える方もいます。 本誌 あれは何のためなのですか? 斉藤 「此処から沖へ舟をとめないでください」の目安です。 本誌 私、鉄ピンは水棹の補助、ロープは陸釣除けと思ってました。 斉藤 そうではありません。昔は土砂を運ぶ船や台船が多く、乱暴な運転をするケースも見られ、沖へ舟をとめると危険だった。そのため、国交省に届けたうえで、舟宿が自費で鉄ピンとロープを整備したのです。 本誌 初めて知りました。危険防止だったのですか! 斉藤 緩んでいる箇所もあるため、陸釣除けと思われたかもしれません。中島屋周辺はロープが緩む度に私が張り直し、ロープづけで舟がとまるようにしていました。 本誌 一日遊んで300円。放流資金になるのだし、気持よく払った方が楽しいと思うけど…。 斉藤 そういう人ばかりだと良いのですが…。漁業権がないため、あくまで協力金。強制力はありません。 本誌 その300円。釣れる横利根の元「仕切り網」にも使われるのでしょう。 斉藤 そのとおり。但し、組合として仕切り網の維持が難しくなり、来年5月で撤去となります。 本誌 仕切り網には感謝しています。出来る前と出来た後、釣果は明らかに違う。どのような経緯で生まれたのですか? 斉藤 「折角放流したへら鮒が逃げ出しては、横利根が釣れなくなる。それでは舟宿の生活が成り立たない。よって仕切り網で魚の逃走を防ぎたい」と…昭和60年頃でしょうか、衆議院や県議会の先生方を通じてお願いしたのです。 本誌 よく認められましたね! 斉藤 「生活のため」が大きかったのでしょう。最初は放流の11月から3月いっぱいまで。後に通年。潮来にある国交省の工事事務所から臨時の認可となっていて…3カ月に一度、平野さんが更新に行ってくれてます。 本誌 仕切り網、効果ありましたね。 斉藤 張る前は、冬になると魚が第二大曲の深場へ集結していた。 本誌 場所の取り合いが激しく、好ポイントの目印のゴミ箱を「勝手に動かした」という話を聞いたこともあります。 斉藤 その集結を避けるため、深場の手前に仕切り網を張ったのです。 本誌 臨時の許可を更新となると…5月に撤去されたら、二度と張れませんね。 斉藤 残念ながら其のとおり。とはいえ、5月に高橋三男さんが亡くなって舟宿あづまが廃業し、残ったのは平野、中島屋、小松屋、堀井の4軒。高橋さんが亡くなるまで、日曜日はお客が来るので組合でアルバイト(一日5千円で釣り好きの人が協力。仕切り網の近くで陸釣する傍ら、船が来ると仕切り網を上げる)を頼み、残り月曜〜土曜の6日間を5軒の舟宿で回していました。けれど、あづまが廃業した現在「6日間を4軒」では回しきれないのです。といって、一日5千円でアルバイトを頼むのは資金的に難しい。撤去以外に道はありませんでした。 本誌 舟宿が沢山あり、横利根が500杯の舟で賑わっていた頃より、現在の方が「数も型も釣れている」のに…残念でなりません。仕切り網撤去となると、陸釣から頂く放流協力金がドウナルカも心配です。とはいえ、仕切り網協力金ではありませんでした。放流に充てられるのだから、仕切り網が撤去されても「放流に協力をお願いします」と徴収可能なのではありませんか? 斉藤 舟宿組合で話し合っているところです。確かに今後が心配。但し、昔と違う点があります。 本誌 それは? 斉藤 護岸の下にテトラが入っていること。昔はオダが所々ある程度で、魚の付き場がなかった。そのため、春先になると北利根や霞ケ浦へ出ていった。今はテトラがあるため「全部が全部行かないのでは」と期待しています。 本誌 カサゴ釣りみたいですね。私もテトラの威力に期待したいと思います。ところで、横利根の舟宿は現在4軒。後継者も含めて今後が心配でならない。なにより、舟宿だけでは生活が成り立たないのではありませんか? 斉藤 そのとおりです。今の時代、舟宿だけでは生活が難しいため廃業となる。中島屋でも50杯の舟が出払うことは、ここ何年ありません。例会の入る日曜日でも20〜30人。8月から放流前の釣れない時期は、例会も殆ど組まれない。吉本さんが経験されたように、放流の翌々日でも一人ですから、平日はゼロが珍しくない。もちろん、風や雨だと例会以外は来ない。 本誌 私はよく「例会じゃなきゃ行かない日」という言葉を使いますが、舟宿にとって天気は重大事です。 斉藤 舟宿だけでの生活は難しい。中島屋も中華料理店があるから、今はコロナで大変だけど、なんとか持っている。現状「年金プラス舟宿」の隠居商売でないと無理でしょう。 本誌 日研は此れまで舟宿にお世話になってきました。理事長の遠藤も「舟宿を守る責任がある」と言っている。なにより、横利根の舟数は現在120杯ほど。これ以上舟宿がなくなったら…農水杯はじめ日研の行事が難しくなるのです。 斉藤 後継者が居るか居ないかも大きい。水郷館もあれだけ曳舟で行くのだから、今やってれば「一番良かったのでは」と思うけど、後継者の問題から廃業してしまわれました。 本誌 残念でなりません。他の舟宿も心配ですね。そもそも、一日大人が遊んで「舟代2千円」が安過ぎませんか?物価や給料の上昇に沿っていれば、3千円でもおかしくないように思われます。 斉藤 そう仰っていただくのは嬉しく有難い。けれど、此処から近い、旭市が運営する長熊釣り堀センターは一日1千円、北浦渚が平日1千円・土日祝1.5千円。3千円にしたら誰も来ないでしょう。 本誌 確かに東京から横利根まで100キロ。首都高、京葉道路、東関東道、ガソリン代だけで往復7〜8千円掛かる。横利根がコスト的に辛い位置にあるのは確かで…私は靖国通り→水戸街道→利根川沿いの下道を使うことも多い。竿や浮子の釣り道具、交通費に比べて「舟代が安すぎる」と思います。しかし、此のアンバランスを果たして是正できるのか?悩みが深いです。 斉藤 東京からだと、西湖・精進湖と同じ距離ですね。 本誌 なにより舟を貸すだけでなく、放流を含めた釣り場保全のため、舟宿は頑張ってくださってる。私が日研に入った40年前、先輩に「横利根で3枚釣れれば一人前」と言われた。当時を思うと「夢のような釣果」は、ただただ放流のおかげです。 斉藤 昭和40年代の後半から放流が盛んになりました。 本誌 全放協の誕生が昭和47年です。ところで、横利根は漁業権がありません。放流の申請とか許可とかはあるのですか? 斉藤 昭和40年代でしたか、香取の漁業組合が横利根に漁業権を設置しようと試み、舟宿組合が県会議員を通じて反対運動を展開。日研も猛反対して潰れました。そのため、漁業権のある新利根川は放流の度に漁業組合に連絡していますが、横利根については許可も申請も連絡も取ったことがありません。 本誌 なるほど。事実上、舟宿が横利根をお世話しているのですね。日研は「横利根と共に歩んできた」と思います。すなわち「横利根の舟宿と共に歩んできた」と言えます。お話を伺って感謝と共に心配ばかりが湧いてきました。おそらく、横利根だけでなく、多くの舟宿に共通した課題でしょう。へら鮒釣り存続のため、舟宿は欠かせません。何時もなら「益々ご活躍ください」と締めるのですが、舟宿存続のため日研は如何すれば良いのか?今回はちょっと気が重いです。 |
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広報部懇親釣会 2月20日(土)隼人大池 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
天候:晴れ 参加:12名 【成 績】 優勝 植原 亨(岩井) 8.000kg 2位 北林 輝政(築地) 7.500kg 3位 成田 和也(浮藻) 6.000kg 4位 遠藤 克己(赤坂) 5.600kg 5位 石山 隆典(個人会員) 5.400kg 6位 藤井 義一(上野) 3.200kg 7位 高橋 健二(文京) 3.000kg 8位 本澤 大喜(青空一竿) 2.600kg 9位 吉田 信之(青空一竿) 2.500kg 10位 吉本 亜土(赤坂) 2.500kg 11位 高崎 稔弘(文京) 2.300kg 12位 高橋 毅武(大森) 1.000kg |
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イベント参加費の振込口座について | |||||||||||||||||||||||||||||||||
大会参加費の振込先は下記の通りとなります (ゆうちょ銀行) (店番)〇一八(ゼロイチハチ) (預金種目)普通預金 (口座番号)9324889 ニホンヘラブナツリケンキュウカイ |
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傷害保険加入のお知らせ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
日研本部では、今年度から中央の部の本部主催の釣りイベントに当日限りの傷害保険に加入することとなりました。 対象期間はイベント当日の午前0時から午後12時までの24時間で、ドアtoドアの釣行中の傷害のみ対象となります。 対象者全員の氏名を後日、保険会社に届けなければならないため、早上がりをする場合は必ず検量カードに氏名を記載して、日研本部に提出してください。 死亡:50万円、入院日額:2,000円、通院日額:1,000円、手術入院時:20,000円、手術外来時:10,000円 連絡先:損害保険ジャパン日本興和株式会社 代理店 中澤 岳(090-3533-4086) |
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各支部・各地区の広報担当者へのお願い | |||||||||||||||||||||||||||||||||
日研のホームページに掲載する記事の写真ですが、JPGをワード文章に貼ると、編集の 加工で画質が著しく悪くなりますので、ワード文章やエクセルシートに貼らずに、JPGの ままメールの添付ファイルとして送付してください。よろしくお願いします。 なお、文章はエクセルではなくワードでお願いします。(エクセルは変換が大変です。) |